

手指が痛い、腫れる、形が変わった…
このような不調は、特に40代以降の女性に多く見られます。個人差はあるものの、50代になると痛みや腫れを感じるようになり、しびれなどの違和感を覚えるようになる女性は少なくありません。適切な治療を受けないまま時間が経過すると、60代では変形が見られることもあります。
これらの手指の不調にはさまざまな理由が考えられます。遺伝や食生活により、手指の不調が進行することもあるようです。
エストロゲンの量は年齢によって変化する
女性ホルモンのひとつ、エストロゲンは、年齢によって量の変化が激しく見られます。幼児期は少なく、思春期に入ると急激に増加して20代~40代にはピークを迎えます。
その後、閉経が近づく頃、個人差はあるものの40代の後半くらいからエストロゲンの量は急激に減少します。50代、60代と進むにつれて減少の一途をたどり、更年期が終わると幼児期程度の量に戻ってしまうことが一般的です。

エストロゲンの減少と腱の腫れ
卵胞から産生されるエストロゲンは、妊娠に備えるために必要な変化を促し、サポートするホルモンです。まずエストロゲンが放出されると子宮内膜の厚みが増し、妊娠しやすくなります。また、乳房の発達など、女性らしい丸みのある体をつくるのもエストロゲンです。
エストロゲンの分泌による変化は、妊娠に備えるものだけではありません。自律神経の働きを安定させることや、骨や関節などを健康に保ち、腫れないようにすることもエストロゲンの役割です。
そのため、エストロゲンの分泌が減ると、腱が腫れやすくなり、関節が曲げにくい、指がむくんで太く見えるなどの変化が生じるようになります。エストロゲンは更年期になると急激に減るため、手指の変化も急に表れたかのように見えることがあります。
エストロゲン減少によるコラーゲンの産生低下
エストロゲンには、コラーゲンの産生をうながす役割もあります。エストロゲンが減少することでコラーゲンも作られにくくなり、肌の潤い、ハリ、弾力が衰えていきます。肌は乾燥して荒れやすくなり、手指の荒れが目立つこともあるでしょう。
また、コラーゲンが減少すると骨や関節が滑らかに動きにくくなります。手指のこわばりとなって表れることもあり、いつもと同じような作業がしづらいと感じる方もいるかもしれません。

エストロゲンは増やせる?
実際のところ、エストロゲンの分泌量を増やすことはできません。一生のうちに分泌される女性ホルモンの量はティースプーン1杯ほどといわれており、閉経による分泌量の減少を止めることはできないのです。
特に閉経を迎える50歳前後は急激に減ります。自律神経の働きが不安定になり、頻繁に体調不良になるのもこの時期の特徴です。そして手指の荒れやこわばりなどもよく見られるようになります。
エストロゲンの働きと似たエクオールに注目
エストロゲンの減少は止めることはできません。
しかし、エストロゲンと似た働きをする成分「エクオール」に注目することで、エストロゲンの減少によって引き起こされるさまざまな症状を改善することは可能です。
エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換された成分です。エストロゲンと似た働きをするため、適度に摂り入れることでエストロゲン不足によって起こる症状の改善を期待できます。

2人に1人はエクオールを作れない
すべての人が体内でエクオールを作れるわけではありません。エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌により変換されることで生まれる成分ですが、大豆イソフラボンをエクオールに変換する腸内細菌を持っていない場合はエクオールをつくることができないのです。
なお、ご自身がエクオールを作れるタイプかそうでないかは、郵送検査で簡単に調べることができます。1度調べてみるのもよいかもしれませんね(げんきなカラダプロジェクト健康メニュー「セルフ式検査」もご利用ください)。

エクオールはサプリメントで補える
エクオールを体内で作ることができない場合は、サプリメントで補うことも考えてみても良いでしょう。エクオールのサプリメントは市販されているので、比較的簡単に手に入ります。更年期が近づいてきたら、エクオールを意識してみてはいかがでしょうか。
女性ホルモンの変化を理解しよう
一生のうち、わずかティースプーン1杯ほどしか産生されないエストロゲンですが、分泌量が少し減るだけでも人間の体には大きな影響を与えます。手指の荒れやこわばりなどの症状となって表れることもあるので注意が必要です。
手指は一日に何度も目にする部位のため、荒れてしまうことや変形で精神的にもダメージを受けることがあるでしょう。また、こわばって日常生活に不便が生じることもあります。
気になったときは、医療機関を受診して相談してみましょう。また、サプリメントなども活用することも、快適に生きていくためのひとつの方法かもしれません。